11月1日のV6配信ライブ感想

2021年11月1日。

ジャニーズ事務所所属の V6 が解散した。

デビューから26周年を迎えるその日に解散した。

ラストコンサートは有料で生中継配信。

わたしはタブレット越しにそのコンサートを観ていた。

 

 

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わたしとV6の関係は、深くはない。

コンサートへ足を運んだこともなく、あろうことかファンクラブにも入っていない。

ブログが読めるジャニーズwebに登録し、CDやDVDをいくつか所有しているぐらい。

いわゆる“お茶の間”と呼ばれる層だと思う。

ただ、6人の個性豊かな歌声が混じりあった楽曲、職人気質なパフォーマンスをみているのが心地よかった。

 

 

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少し時をさかのぼる。

2021年3月11日、LIGHT IN YOUR HEARTやBouquetを聴いていた。

わたしは東日本大震災を経験している。この日、3月11日はどうしても暗く重いもので心が満ちていく。

特に今年は10年という節目の年で想うことも多く、また、SNSでも一日中話題になっていて結構つらかった。

そんな精神状態から救ってくれるのが前述の曲で、ここ数年この日になると聴いていた。いやされていた。

ジャニーズwebの「にこ健」(三宅健くんのブログ)も、やさしくてあたたかくてありがたかった。涙ながして浄化できた。スクショしていたので見返してるけど、また涙でそう。うえーん。やさしい。

そして翌日、2021年3月12日。

V6が2021年11月1日をもって解散することが発表された。

たしかちょうど休憩時間でリアルタイムで発表を目にした。衝撃と、感謝と、大切にしようって想いをもったのを覚えている。

終わってしまうことは残念だけれど、最後に新作アルバム・全国ツアーがありそうって話をきいて、あぁよかった、と安堵した。

SMAPのような閉じかたはもうみたくなかったから。

そしてその日の深夜、ジャニーズwebにアップされた「にこ健」(三宅健くんのブログ)で泣いた。テレパシーは泣いちゃうだろう!勢いでウォークマン再生しちゃって案の定泣いたぞ!そして翌日目が腫れたまま仕事行ったぞ!

いま振り返れば、2日連続で「にこ健」というか三宅くんに泣かされるという事態になっていた笑。もちろん恨んでも憎んでもない。マイナスの気持ちなんて無い。三宅くんにもV6にも。むしろ感謝の気持ちでいっぱいだ。

 

 

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その後の数ヵ月は解散なんて嘘のように淡々とながれていく。

新曲発売、完全新作アルバム発売、全国ツアー、いろいろなことが発表された。音楽番組、表紙を飾る雑誌、学校へ行こう特番・・・受け取れる、手を伸ばせる範囲でそれらを得た。

それでも解散ということがピンときてなかった。もしかしたら目を背けていたのかもしれない。とにかく11月1日の配信をみてから受けとめようとも思っていた。

そして、11月1日。

その日は休みでお昼過ぎからそわそわしていた。ジャンル問わず音楽は聴いている方ではあるが解散コンサートというものを、配信という特殊な形であれ観るのは初めてだということにこのとき気がついた。気がついて余計落ち着かなくなった。

17時からの1時間が妙に長かった。

そして18時。タブレットの前に陣取り、ヘッドフォンをして待つ。

 

はじまる。

(以下、ネタバレ注意。印象にのこっていることだけ、順番あべこべもあるかも)

 

 

 

 

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1曲目「雨」

一瞬カメラがとらえた彼の眼がうるんでいたのが見えた。

そうだよね、なにも想わない訳はない。彼も彼らも、アイドルという存在は偶像なんだけど人間なのだから。

始まった!という高揚感がありつつも、息をひそめ張りつめた気持ちで迎えた1曲目は初めての経験だった。振り付けも演出も神秘的できれいでV6のすごさを改めて実感した。

 

2曲目以降もダンスきれきれでそれだけでグッときた。格好いい勤続26年の男たち。

 

「分からないだらけ」で剛健っていう奇跡に震える。そしてもうこれっきりなんだと感じて胸が締めつけられた。もっと聴いていたい。

 

「家族」の演出は驚いた。あんな直接的な表現するとは思ってなかった。わたしが勝手にそう受けとめているだけだから演出の意図は違うかもしれない。でも彼がひとり一番先に出てくる、それだけで暗示と受けとめられることはきっと把握しているはず。だからこそ「家族」にかける想いの強さが伝わってきた。V6だからできたことを最大限みせてくれた。

 

メドレーはずっと画面の前で歌っていた。V6良い曲多いよね。埋もれないで。埋もれさせる気はないけど。

 

11月1日はV6のデビュー日。

デビュー26周年おめでとう!!!!!!

 

そして配信ライブも終盤、わたしはV6解散という事実がつかめるようでつかめてなくて戸惑いはじめていた。でもその実感は突然おとずれた。

 

メドレーのラスト「愛なんだ」

ここで解散の実感が一気にガツンときた。

たぶん、過去音楽番組でよく観ていたままのパフォーマンスだったからだと思う。いつものだけど、もうこの先更新されることはほぼない。そう思うと無性に寂しくなって悲しくなった。でもそれをひっくるめて、愛なんだ。

V6からファンへ、ファンからV6へ

V6からわたしへ、わたしからV6へ

幾千の関わりかたはあれど中心にV6がいて

つなぐものは「愛なんだ」

いとしすぎる。

 

最後の挨拶。

正直よくおぼえていない。終わってしまう。いやだ。もっときいていたい。

いのっちが言った。

「おれたちも解散するのはじめてだからよォ」

V6の解散はV6にとってもはじめてのことだった。それだ。

彼らも戸惑っているのかもしれない。明日以降も揺れ動くこともあるのかもしれない。きっとこの瞬間にすべてを清算しなくてもいい。それぞれのメンバーとともにこれからも関わりあっていけばいいんだと思った。

一瞬で前向きになれた。魔法か。

 

すべてが終わって、タブレットの画面には重なりあう6人の手。

しばらく消せなかった。ここが結構つらかった。

拍手が鳴り響き、照明が落ち、客電がついてアナウンスが流れ退席する。会場ならそういう流れだろう。誘導にしたがい客席から、会場からは否が応でも離れなければならない。

配信だと係員の誘導はない。離席しなくてもいい。どこかでみずから終わらせないといけなかった。解散コンサートを配信でみるということの重みを最後の最後で感じるとは・・・。

でもあのときはつらかったけど20日ほど経ったいまはこんな経験もV6が好きだからできたことだといい思い出になりつつある。

 

 

 

 

 

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最後まで楽しそうなV6だった。

解散コンサートと思わせない解散コンサートかつV6の美学をこれでもかと詰めこんだコンサートだった。観てよかった。みせてくれてありがとう。

記憶は完全じゃないから、おぼろげになっているもの、見落としたもの多々あるので円盤楽しみに待ってます。

あ、そのまえにアマプラ配信もあるのよね。

 

V6という存在が人生にいてくれてわたしは幸せでした。

時が経つにつれて更新はなくなるかもしれないけれど過去の作品たちはなくならない。

これからもどこかであなたたちの楽曲を聴き励まされる人生を歩むのでしょう。

ありがとうV6

おめでとう26周年